DS6001 Processor Boardは、SCALEXIO LabBoxおよびSCALEXIO AutoBox用の高性能で小型の2スロットのプロセッサユニットです。高速クローズドループや広帯域幅I/Oが必要なリアルタイムアプリケーションに最適です。
Intel® Core™ i7-6820EQクアッドコアプロセッサを搭載したDS6001 Processor Boardは、dSPACE SCALEXIOポートフォリオで最も小型のプロセッサユニットです。機能開発およびテストを行うためのデスクトップベースのリアルタイムシステムなど、大きさが重要となる使用事例に最適です。DS6001は、高い演算処理能力と優れたリアルタイム性能を特徴としており、低ジッタおよび低レイテンシを実現しています。演算処理能力とデータ帯域幅に関する要件が高い使用事例(運転支援や高度に自動化された走行、自動運転など)や、高速クローズドループが必要なリアルタイムアプリケーション(Electric Driveおよび制振など)に最適です。
DS6001では4個のコアのすべてをリアルタイムアプリケーションの並列計算処理に利用できるため、要件の厳しいタスクに理想的なボードとなっています。追加のI/Oボードを接続したり、複数のDS6001 Processor BoardまたはSCALEXIOプロセッサユニットを連携させてマルチプロセッサシステムを構成することにより、SCALEXIOリアルタイムシステムを容易に拡張することができます。DS6001はオンボードのEthernet I/Oインターフェースを提供しており、外部デバイスからTCP/IPまたはUDP/IPプロトコルを介してモデルへ直接リアルタイムにアクセスしたり、ECUインターフェース(バイパス処理など)を提供したりできます。
パラメータ | 仕様 |
---|---|
リアルタイムプロセッサ |
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ホスト通信コプロセッサ | ARM® Cortex®-A9、1.2 GHz |
メモリ |
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回転角度処理ユニット(APU) |
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IOCNETインターフェース |
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PCI Expressインターフェース |
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Ethernetインターフェース | 統合型の低レイテンシGigabit Ethernet I/Oインターフェース |
シリアルインターフェース | 最大480.6 Kbaudの転送速度を実現する標準UART対応のRS232インターフェース |
ホストインターフェース | Gigabit Ethernet |
マルチプロセッサシステム | 複数のSCALEXIOプロセッサユニットまたはプロセッサボードでマルチプロセッサシステムを構築 |
冷却 | 温度制御されたアクティブ冷却 |
サイズ |
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電圧供給 | +24 V/最大2.7 A 3) |
標準電力消費量 | 70 W |
1) SFPトランシーバモジュールは別途注文する必要があります。
2) SCALEXIO LabBoxおよびSCALEXIO AutoBoxの専用I/OスロットでPCI Expressインターフェースを利用することができます。
3) 暫定的なデータです。技術仕様については、dSPACEにお問い合わせください。
SCALEXIO Hypervisor Extensionは、Kernel-based Virtual Machine(KVM)をベースとしており、標準のLinuxディストリビューションを使用してSCALEXIOリアルタイムオペレーティングシステムと仮想マシンを同時に動作させることができます。これにより、これらの2者間での低レイテンシかつ広帯域幅のデータ交換をDS6001 Processor Board環境でサポートしつつ、そこにLinuxのリアルタイムおよび非リアルタイムアプリケーションを統合することができます。SCALEXIO Hypervisor Extension(オプションの拡張製品)は、Linuxベースのモデリングおよびシミュレーションツールを統合する際の最適な選択肢であり、これによって開発の早期の段階で作成されたFunctional Mock-up Unitなど、既存モデルの再利用が可能になります。仮想化では、追加の外付けPCハードウェアが不要なため、ハードウェアの設置スペースを節約でき、ハードウェア保守コストの削減につながります。
SCALEXIOシステムでは、IOCNETが主要な通信ネットワークです。DS6001と追加のI/Oまたはプロセッシングハードウェアを使用してSCALEXIOシステムを接続する場合に使用されます。
SCALEXIO向けの統合マルチプロセッササポートでは、IOCNETを介して追加のプロセッシングハードウェアを接続して演算処理能力とI/O帯域幅を拡張します。これにより、最も要件の厳しいアプリケーションにも対応するソリューションが実現します。
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